韓国IT EXPOに参加してきました。
韓国ITの今、そして今後を見せてもらえるイベントの中でも
参加者の関心が一番高いのは、IoTでした。

日本でApple Watchの評判をきいても、携帯でできることを無理に時計にすることはない、という声が大きくて
IoTならではのサービスを見つけるっていうのはなかなか難しいことなんだなぁ…と自分は思っていました。

そんななか、韓国で今話題のIoTとして紹介された物は、カップルでつける一万円のスマートバンドでした。
別に高性能でもなく、ありえないほど便利になることもない手に巻くひもで、
主な機能は以下の二つだけです。

・着けている相手の今の気持ちがわかる
・お互いの時計に、ハートマークを送りあえる。

気持ちがわかるといっても、一万円のバンドでどこまで正確な測定ができるのかはあやしいものですが、
ここではその精度や機能がどうというよりも、
カップルがおそろいでつけて出てきた反応をおもしろがる、というコンセプトがうけているようです。

韓国IoTの開発業界では
「必要かどうかではなく、おもしろいかどうか」
をコンセプトに開発が続けられていて、
そのコンセプトの向こうには、
難しいことは考えずにとりあえず楽しんでくれる国民の姿がすけています。

発展途上の技術は、やっぱり数を作るほどにこなれていくものだろうし、
日本のように正座して、ビッグデータを活用しなくては!いままでのデバイスでは実現できなかった利便性を!
と考えてばかりいては、
楽しみながら作っていく国に負けてしまうのではないか、と思いました。

アイデアのリンゴは楽しそうな引力に引っ張られて落ちるもの。

笑えるすきまを、心にも、社会にも持ちたいものです。

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