床屋に行って、

床屋のおやじに「どうしますか?」

と聞かれたので「男前にしてくれ」

といったら「もう十分男前だ」と言われたので

鼻の下を人指し指でこするという

昭和なスメルのする照れ方をして

「そっか、ありがとな、おやじ。あばよ、言い夢見ろよ」と颯爽と店を出ようとしたら

そのおやじに肩を掴まれ、「2500円」と言われた

おやじはまっすぐに僕の目を見て

「2500円」と言った。

「え、でも切ってな…」と、そこまで言ったところで

おやじは僕の頬を平手で張りながらこう言った

「我々は血を吐きながら、繰り返し繰り返し、その朝を越えて飛ぶ鳥だ」

「え、でも切ってな…」

おやじは僕の頬を平手で張りながらこう言った

「飛ぶ鳥だ!」

 

*****

その時からですかね、僕が美容院に行き始めたのは。

 

最近、夕方に顔を上げ窓の外をみると

まだ柔らかな太陽の明かりが残っていて

日が長くなってきているという、すごく小さなうれしさ感じます。

久しぶりにナウシカを読み返そうかと思います。

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